「百薬の長」とも呼ばれるお酒ですが、飲みすぎると内臓だけでなく、髪やお肌に悪影響が及ぶことをご存じでしょうか。
今回は、美容によいお酒やお酒の適量、嬉しい効果についてご紹介します。
アルコールは肝毒性物質といい、肝臓にダメージを与えます。
肝臓は解毒・代謝機能があり、美肌工場といわれるほど肌にとって重要な臓器です。さらに髪に必要な血漿タンパク質をつくる働きがあり、アルコールによる肝機能低下は髪へのダメージにも大きく関係しています。
目次
お酒の「糖分」が髪や肌に悪影響…
お酒は糖分を多く含むものが多いです。余計な糖分は体内のたんぱく質と結びつくことでAGEs(蛋白糖化最終生成物)という悪玉物質を作り出します。これを糖化といい、髪や肌、骨など全身の老化を促進させる原因といわれています。
お酒の飲みすぎは特にNG!
お酒に栄養はほぼありません。むしろ肝機能を低下させ、免疫力を下げることも。また、ホルモンバランスを崩し、細胞にダメージを与えます。さらにアルコールによる利尿作用で肌の水分は失われ、肌は乾燥し、シワの原因にもなります。
アルコールによって赤ら顔になる人がいますが、これは細胞組織が炎症を起こしているサイン。飲みすぎると、この赤みが消えなくなることもあるのです。
デメリットばかりではない!お酒の嬉しい効果とは?
お酒はデメリットが多いように感じますが、正しく飲めばメリットもあります。その嬉しい効果とはどのようなものなのでしょうか。
お酒の効果①血行がよくなる
適量のアルコールは血管を拡張し、血液の流れを良くする作用があります。血行がよくなることで冷え症の改善や疲労回復などに効果が期待できます。
お酒の効果②ストレスが緩和される
アルコールは食欲など理性を司る大脳新皮質の働きを鈍くします。つまり、お酒を飲むことで本能の抑制が解放されるため緊張感がほぐれ、ストレスの緩和・解消に繋がるのです。
髪や肌によい「適量」を守ればお酒も美容に効果あり
お酒は適量を守ればメリットを得て心にも身体にもよい影響を及ぼしてくれます。では、適量とはいったいどれくらいなのでしょうか。
お酒の適量
厚生労働省が推奨するアルコールの適量は、ビール500ml、日本酒180ml、ワイン200ml、チューハイ350mlです。
お酒の適量には年齢やアルコール分解能力などにより個人差があります。自分の適量はどれくらいなのかを知っておくことは大切です。
無理をして飲む必要はない
メリットがあるからといって、無理やり飲む必要はありません。お酒が体に合わない人もいますし、飲みすぎればやはりよいことはないからです。
アルコール以外の方法でも美肌・美髪によいものは多くあるため、いくら美容によいといっても、無理にアルコールを摂取することはやめましょう。
美容におすすめのお酒の種類は?
お酒のなかでも、飲むと美容への効果が高く感じられるものがあります。
赤ワイン

赤ワインに含まれるポリフェノールはビタミンやミネラルが豊富なため、美容に良いとされています。
白ワイン
乳酸をはじめとした有機酸が含まれ、腸内環境を改善する作用があります。腸内環境を整えることは美肌にとって重要です。
ビール

ビールの原材料であるポップには抗酸化作用があり、アンチエイジング効果が期待できます。他にもビタミンB群、葉酸、パントテン酸、カリウム、必須アミノ酸も含まれています。
日本酒
日本酒に含まれる旨味成分にはコハク酸やアミノ酸が含まれています。アミノ酸に含まれるセリンは肌のバリア機能を強める働きがあるといわれます。
お酒は美と健康を意識してたしなもう
お酒は美容と健康によくないというイメージがある一方、「酒は百薬の長」といわれ健康によいともされています。しかしこれらはお酒の適量を守ることが必須です。
「美容のため」と禁酒してストレスが溜まってはもったいないですからね。飲酒をする際は適量を守って楽しみましょう。